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『お盆』の基礎知識!

8月に入り夏真っ盛りになってきました。夏休み、花火大会、盆踊り…色々ありますが、お盆も近づいてきましたので、今回は「お盆」についてまとめたいと思います。

 

お盆とは?

お盆とは、先祖の霊を祀る行事のことです。期間は旧暦・新暦によって異なり7月15日前後か8月15日前後が多いようです。関東などは7月が多く、全国的に多いのは8月13日からの4日間のようです。また、四十九日の忌明け後、初めて迎えるお盆を初盆と呼び、普段以上に厚くもてなします。四十九日以降にお盆がくる場合は、翌年が初盆となります。

 

お盆の準備とは?

お盆の準備として、盆棚(精霊棚)を用意します。小さなテーブルに真菰のござを敷きます。テーブルの四隅に笹竹を立て、それらの上部をしめ縄で繋ぎます。これには結界を張る意味が込められています。結界を張った中に、位牌、香炉、鬼灯(ほおずき)や精霊馬、霊供膳などを飾りつけます。準備が難しい場合は、仏壇に飾り付けすることもあります。位牌、香炉、おりんなど仏壇回りにあるもの以外で準備するものは以下のようになります。

真菰(まこも)

真菰とはイネ科の植物で、これで作ったござのこと。お釈迦様が病人をこの上に寝かせたことからきています。

鬼灯(ほおずき)

提灯に似ていることから、灯りを目印に先祖の霊が迷うことなく帰れるように、との意味。また、実体のない先祖が鬼灯の中にこもってお盆を過ごすためとも言われます。

精霊馬

きゅうりで作った馬、茄子で作った牛のこと。お盆と聞いて思い浮かべる人も多いと思います。馬は祖先の霊が早く帰ってこれるように、牛は帰る際にたくさんのお土産(お供え)を積み、ゆっくり帰るためと言われています。

水の子

蓮の葉の上や水を張ったお皿などに、洗った米、賽の目に切ったきゅうりや茄子を盛り付けたもの。祖先の飢えや渇きを供養するためです。

盆花

桔梗や萩などがありますが、仏花や故人が好きだった花を供えることが多いようです。

霊供膳(れいくぜん)

お盆期間中は家族と同じ食事をお供えしますが、肉魚は腐りやすく、また殺生に繋がり、仏教ではご法度なため避けます。一汁三菜を基本とします。ご飯と別に素麺や団子を準備するところもあります。

季節の果物

桃、ぶどう、西瓜など季節の果物もみずみずしく、渇きを潤すために供えます。

また、供えたものは放置せずに下げたものを家族や訪問客などで頂きます。ですので、傷みやすい果物は早めに下げ、食事も湯気がたっている間は祖先が食べているものとし、湯気が消えたら下げるなどして食べ物を粗末にしないようにしましょう。

 

迎え火・送り火について

耳にしたことはあっても、よく知らないと言う方も多いと思います。迎え火・送り火の意味や使うものなど説明します。

迎え火

戻ってくる祖先の霊が迷わないように目印として火を焚くこと。一般的に盆入りの7月13日や8月13日の夕方に行います。

送り火

お盆の期間中一緒に過ごした祖先の霊を送り出すために火を焚くこと。煙が昇っていく様子から祖先の霊も一緒にあの世へ帰ると言う意味があります。一般的に8月16日に夕方に行うことが多いようです。

長崎の精霊流し、京都や広島で有名な灯籠流しも送り火の一種です。こちらは海を越えてあの世に帰る、と言う意味があります。

炊き方

「おがら」を使用します。おがらとは皮を剥いだ麻のことで、ホームセンターやスーパー、花屋さんなどで手に入ります。これを焙烙(ほうろく)と呼ばれる素焼きの皿に乗せて燃やします。焙烙がない場合は耐熱皿で代用することもあります。住宅事情的に火を焚くことが難しいことが多く、代わりに仏壇や玄関先に盆提灯を飾る人が増えています。

 

盆踊りについて

お盆に帰ってきた祖先の霊を迎え、慰め供養するために踊るものです。本来は初盆の家々を回ったり、町内を踊り歩いたりしていました。それから、お寺や人が集まる場所でも踊られるようになりました。また、農作物の豊穣を願うためと言う意味もあります。

 

お盆とお彼岸の違い

祖先や故人を思い供養する点は同じですが、成り立ちなどすこし異なります。お盆については紹介してきましたので、お彼岸について簡単に説明します。

お彼岸とは、彼岸(あの世)と此岸(現世)が近づくとされる春分の日と秋分の日を中心とした前後3日、計7日のことを言います。祖先が帰ってくるお盆と違い、お彼岸にはお互いの世界が近づくのみで祖先は帰ってきません。また、お盆のように決まった儀式や準備はありません。お墓参りに行く方が多いですが、これはお互いの世界が近づくことでこちらの声や思いが届きやすくなるからと言われています。

 

【まとめ】

お盆とは自分や家のためではなく、祖先や故人のために行います。基本的な準備やお供え物だけでなく、是非、祖先・故人のことを思いながら、好きだった花や食べ物を供えて下さい。鬼灯はお土産(お供え物)を持ち帰るための「風呂敷」と言われます。鬼灯がないと折角用意したお供え物を持って帰ることが出来ないので忘れずに飾って下さい。普段会うことが出来ない故人との束の間の時間、帰ってくる方も迎える方もゆっくりと過ごせますように。

 

今回は以上です。(^∞^)