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自立支援医療(精神通院)についてわかりやすく解説!

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わが国には医療費の助成制度がいくつかありますが、あまり知られていない制度として自立支援医療制度があります。

継続して治療が必要な方にとって医療費の負担はとても重くのしかかってきます。

今回は通院を支援する制度として障害者自立支援法の時から制度を刷新した自立支援医療について解説を行っていきます。

ご存じなかった方はいざという時に知っておくだけで心強い制度なのでしっかりついてきてください。

 

目次

 

自立支援医療とは?

自立支援医療(精神通院)とは、精神障害をお持ちの方が精神疾患における通院をする場合に診察料やお薬代が1割負担になる制度です。

自立支援医療には「精神通院医療」「更生医療」「育成医療」がありますがここでは「精神通院医療」について書いていきます。

 

自立支援医療はどんな人が対象になる?

継続的に通院による治療が必要な精神疾患のある方が対象になりますので、一過性の症状に対しては適用されません。

基本的に規定されている障害は以下のように定められています。自分が当てはまるかどうかよくわからない場合には、直接担当医にたずねてみられることをおすすめします。

〇病状性を含む器質性精神障害

〇精神作用物質使用による精神及び行動の障害

〇統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害

〇気分障害

〇てんかん

〇神経症性障害、ストレス関連障害及び身体表現性障害

〇生理的障害及び身体的要因に関連した行動症候群

〇成人の人格及び行動の障害

〇精神遅滞

〇心理的発達の障害

〇小児期及び青年期に通常発症する行動及び情緒の障害

 

自立支援医療はどこの病院でも使える?

自立支援医療を利用できる医療機関や薬局は、都道府県が指定しているところに限られます。

しかしほとんどの医療機関や薬局が認定されていますので直接聞かれることをおすすめします。

また、複数の医療機関や薬局では利用できませんので、かかりつけを決めなければなりません。

もし、2か所以上の医療機関や薬局を利用した場合には申請していた方が適用されるということになります。

 

自立支援医療をもらうための手続きは?

自立支援医療は基本的には役所で手続きを行いますが、必要書類は医療機関でも手に入るケースが多く、ソーシャルワーカーがいる病院においては申請の代行や同行を行ってくれる場合が多いです。

①かかりつけの医療機関や役所で必要な書類をもらいます。

②医師に申請に必要な様式の診断書を作成してもらいます。

③必要な書類を役所に提出し、申請が通れば受給者証が発行されます。

 

自立支援医療の申請に必要な物は?

自立支援医療の請求はそこまで大変ではなく、必要な物も診断書以外はすぐに準備できそうなものばかりです。

具体的には下記のものになります。

・印鑑

・健康保険証

・指定された診断書

・所得証明書(役所でもらえます)

・個人番号(マイナンバー)がわかるもの

 

自立支援医療の有効期限は?

自立支援医療の有効期限は1年間なので毎年更新をしなければなりません。

しかし、医師の診断書の提出は2年に一回で大丈夫なので更新手続きはとても簡単です。

必ず忘れないように更新しましょう。

また、引っ越しをした時や病院を変わる時には変更手続きが必要です。

 

自立支援医療の限度額とは?

自立支援医療制度では診療費やお薬代の自己負担が1割になるだけでなく、所得に応じて月毎の支払いに対して限度額が設定されています。

支払った分が後で返還される還付性ではなく、その限度額を超えると自動的に窓口での支払いをしなくてよくなりますのでとても効率が良いです。

・生活保護世帯・・・0円

・本人の年収が80万円以下・・・限度額2500/月

・世帯の市町村民税課税額が33,000円未満・・・限度額5000円/月

・世帯の市町村民税課税額が235,000円未満・・・限度額10,000円/月

・世帯の市町村民税課税額が235,000円以上・・・限度額20,000円/月

  

まとめ

自立支援医療は診療代やお薬代のみでなく、指定医療機関の訪問看護やデイケアなどの医療を受ける時にも利用できる制度です。

また、多くの精神科病院やクリニックでは、ソーシャルワーカー(精神保健福祉士など)が生活に関わる相談や、手続きの支援などをしてくれます。

かかりつけの病院にソーシャルワーカーがいる場合には必要に応じて相談されることをおすすめします。